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【教採⑤】教職教養 ⑴学習のサイクル

この記事では,教職教養の学習方法のサイクルについて,一例を示しています。

※このブログが初めての方は,必ず【教採①】の記事(【教採①】はじめに(重要) - Moment)をお読みください 。

※前回の記事:【教採④】過去問について - Moment

 

 

ここからいよいよ,本格的な教員採用試験対策の学習に入っていきます。

まずは何本かの記事に分けて,教職教養の学習方法について(自分の場合の)例をみていきます。人によって様々な方法があると思うので,あくまで一例だと思って読み進めて下さい。参考になる部分があれば,幸いです。この記事では,教職教養の学習方法の基本的なサイクルを示しています。

 

Ⅰ 過去問で見かけた項目・用語をチェックしておく

前回の記事でも書いた通り,過去問で出題されていた用語や内容にはマーカー等でテキスト(こちらも前回の記事で紹介しています)にチェックをいれておきます。これには大きく二つの意味があります。一つは,前回も書いた通り,①受験自治体の問題の傾向(出題されている分野・内容)を知るためです。もう一つは,②過去問で出題された内容を頭にしっかりと残しておくためです。どういうことかというと,教職教養の学習では,出題される範囲・内容はおおよそ決まっているとはいえ,今まであまり習ったことの無い内容を短期間でたくさん詰めこむことになります。専門教養であれば,中学校・高校の学習内容が頭に残っていたり,学習内容を相互に結び付けたりして,学習したことを比較的記憶に定着させやすいのですが,教職教養に関してはそういった効果があまり望めません。テキストにチェックを入れておくことで,読み返すたびに「この部分は試験に出ていた」「二回目は間違わないようにしよう」という印象付けが行われるため,記憶に定着しやすくなります。過去問を解き,復習することは一番の試験対策になるので,徹底して行うようにしましょう。

 

Ⅱ テキストを通読する

過去問が一通り終わったら,まずは教職教養のテキスト(割と分量があります)を通読するようにします。もちろん自治体によって出題される分野や内容に傾向は見られるわけですが,取りあえず自治体を問わず,「教職教養ではどういうことが問われているのか」を大まかに確認して下さい。自治体対策はまだこの時には意識しない方が良いです(Ⅰでチェックした部分を意識するくらいで十分)。当然一度読んだだけでは全くと言って良いほど記憶には残っていませんが,それで大丈夫です。分量は多いですが,通読するだけなので時間はかけないようにします。一度読み切れば,教職教養の全体像が何となくつかめますし,精神的に安定するという効果もあります。1周したら,Ⅲのステップに進んで下さい。

 

Ⅲ 問題集に取り組む

テキスト通読の2週目に入る前に,もう問題集に取り掛かります。「全然頭に入ってないよ~(泣)」と言って,演習を避けている余裕はありません。さらに言えば,2週目に入った所で,やはりほとんど記憶できていないと思います(少なくとも私に関しては)。なので,この段階で問題集をガンガン解いていきます。自分は下の問題集を使いました(繰り返しになりますが,業者の回し者ではありません…)。どの問題集でも一通りは網羅されているはずです。

教員採用試験対策問題集 1 教職教養 2020年度版 オープンセサミシリーズ (東京アカデミー編)

1つの進め方としては,

 

一章解いて,答え合わせをする。

曖昧だった問題,間違った問題にチェックをする。

曖昧だった問題,間違った問題で該当する語句・用語にマーカーなどチェックを入れる。

 

というサイクルで進める方法があります。1周したら2週目以降も基本的に同じで,チェックを重ねていけば良いです。3週目以降は,時間は無限にあるわけでは無いので,チェックを付けた問題だけ解き直す,という方法でも良いです。

 

Ⅳ その他に対策は必要か?

後々過去問などを見ながら,追加で学習しなければならないことは出てくると思います(後日記事を書きます)が,上の内容をマスターした時点で合格点には達しているはずです。あまり色々なことに手を出し過ぎない方が良いです。これも受験でよく言われることですが,色々なものに手を出して結局全部中途半端,ということにはならないようにしましょう。そもそも教職教養は覚えなければならないことは多いとはいえ,出題される範囲・内容は比較的明確なので,マスターするのはそこまで苦ではないはずです。勉強した分だけ実力がついてくるかと思います。

他に考えられる学習方法として,

 

①全国の教職教養の過去問を解く

教職教養の過去問(2020年度版 Hyper実戦シリーズ2) (Hyper実践シリーズ)

②教職教養の文庫本サイズ(より少し大きい?)の参考書を買う

教員採用試験 教職教養らくらくマスター 2020年度

というものがあります。

へんぷく個人としては,①はそこまでおすすめできないです。やって損はないと思うのですが,自治体によって出題傾向・出題方式の癖が強いので,勉強としては割と遠回りになってしまうと思います(全部の都道府県の過去問を解いているわけではないので,あまり言えませんが。しかも表紙に「志望県だけではダメ」って書いてある)。ただ明確に言えることは,過去問は「学習のためにつくられたテキスト」ではないということです。出題傾向・出題方式に癖があるのもそうですし,内容もテキスト・問題集のように体系立ててあるわけではありません。そのため,参考書で間違った所を参照するのに手間がかかってしまいます。それだったら,教員採用試験対策のためにつくられているテキストをまずはマスターしませんか?という話です。

②に関しては,赤シートを使ったりしながら,電車内やスキマ時間を利用して学習することができるのでお勧めです。ただ,あくまで基本となるのは,詳細なテキストを用いた,上で示したサイクルの学習です。②に関しては,小さいテキストにコンパクトに収めようとするあまり,単語の羅列になっている部分が多いため,記憶していくには効率が悪い部分も多いです。

 

それでは今日はここまでです。読んでくださり,ありがとうございました。